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毎日新しいパソコンの使い方をあれやこれやと試していますが
新しいヴァージョンの良さがいまだよくわかりません。 まだまだ戸惑うことのほうが多く、何か新しいことを試みようものなら 時間がかかって、パソコンの前に座っている時間が増えました。 もう少し使い方に慣れれば「なるほど」と納得がいくのでしょうか・・・ 寝る時の睡眠薬代わりに今読んでいる本ですが、ハイテクとは真逆のことが 書かれた本で、大変興味深く読んでいます。 と言っても2、3ページで睡魔が襲ってきて本が床に落ちることも度々。 1300年前に建てられた法隆寺の宮大工棟梁として 法隆寺金堂の大修理や薬師寺金堂や西塔などの復元にあたった 西岡常一(故人)の語り下ろした本。 飛鳥時代の工人の技術で、今に至るまで1300年以上も持ちこたえる建造物が 日本の樹齢1000年を超えるヒノキで建てられていたということに 驚くと共に、ハイテク技術で建てられた現代の建造物が はたして1000年以上も持ちこたえるだろうか・・・と考えてしまう。 薬師寺の復元の時はもう日本には樹齢1000年を超えるヒノキは 存在せず、台湾の山に探しに行ったということです。 本の「あとがき」で西岡棟梁が語っていることを紹介すると 「私は学問を軽んずるような心は毛頭持っておりませんが よく考えてみてください。科学知識は日進月歩で 今日の正論は明日の正論ではありえないのではないでしょうか。 …それは何でかと言うたら、科学はまだまだ未完だからだっしゃろ。 未完成の今日の科学ですべてを律しようと考えがちなのが 学者さん達やおまへんやろか。 科学知識のないわれわれ工人の言い分にも耳を傾けるような学者さんこそ 本当の学者やと思いまんな。」 これは法隆寺金堂の修復や薬師寺の復元の時に 学者と論争になったことを踏まえての言葉だけれど 法隆寺伝統の大工には代々技法が口伝で伝わっていて 西岡さんもそれを忠実に守って仕事をされていたということだ。 「堂塔の木組は寸法で組まずに、木の癖を組め」という口伝もその一つ。 現代の私たちは科学の進歩によって、便利で快適な生活を手に入れた反面 いつの間にか機械に操られるような生活になっているのではないだろうか・・・ 便利さや快適さを追求するあまり、人間に元来備わっていた能力を 死滅させるようなこともしているのではないかとおもう。 新しいものと古いものとのバランスをどのようにとるか。 新しい科学技術がすべて優れていると信じるのではなく 古くから伝えられてきた技術や伝統の中には、もう時代遅れと言って 捨て去ることのできない大切なものもあるのではないか・・・ 難しいことだけれど、古いもの新しいものの両方に 心を開いておくことが大切かと思う。
by andantin
| 2014-01-23 16:23
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