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はるか昔、東京の大学に通うために上京し寮生活をしていた 従兄のTちゃんとは、当時良く家に遊びにきたりして交流があったけれど お互いに結婚してからは、従兄の勤務地が山形や四国、埼玉と離れていたこともあり 50年近く疎遠のまま。 先日筆まめでしっかり者の姉から 「軽井沢に用があって行くからYちゃん(私)の連絡先を教えてと Tちゃんから連絡があった」との電話。 姉から従兄の連絡先を聞き、さっそくメールのやり取りを数度。 昨日ほとんど50年ぶり(その間二、三度冠婚葬祭などで会ったけれど ちゃんとは話していなかった)の再会を果たした。 「爺さんになりました」と前もってメールで写真をもらっていたけれど こちらも婆さんになっているわけで・・・ お互い会うなり「ぜ~んぜん、変わってない」。 Mさんを交え、50年間の空白を埋めるべく、途切れることなく話が続いた。 私の母の姉が従兄の母。 母たちはマジメで夫の理不尽なところにもにも黙って耐えるタイプ。 母たちの夫もまたマジメ人間。 話題は、そういう家庭で育つ大変さがいかばかりであったかということに 多くが費やされ、今まで知らなかったお互いの来し方を披露しあい 「へえ~そうだったんだ」と理解を深めた。 いろいろ話すうちに 「マジメも休み休み言え」という河合隼雄さんのエッセイにでてくる 言葉が思い出された。 マジメな人は自分の限定した世界の中では、絶対にマジメなので 確かにそれ以上のことを考える必要もないし、反省する必要もない。 マジメな人の無反省さは、鈍感や傲慢にさえ通じるところがある。 じぶんの限定している世界を開いて他と通じること、自分の思いがけない 世界が存在するのを認めること、これが怖くて仕方がないので 笑いのない世界に閉じこもる。 笑いというものは、常に「開く」ことに通じるものである。 「マジメも休み休み言え」、というときの「休み」が大切なのである。 河合隼雄「こころの処方箋」より 50年の間にお互いに自分たちの育った家庭を 客観的に見なおす作業をし、良いところはそのままで 負の遺産になりそうなところは自分の代で終わりとし 子供たちに引き継がせないようにと思っていることも同じだった。 (やっぱりマジメだなぁ) 従兄の奥さんとMさんとの実に不思議なご縁もわかり あまりのことに3人とも「えぇ~!」としばし呆然とする。 ウルトラC級(これって死語?)の偶然。 従兄の奥さんは天才的なユーモアの持ち主。 今度は一緒に軽井沢に来てくれるというので楽しみにしている。 日本人がユーモア感覚にかけると批判されることと 日本人が休みを取りたがらないということが 深く関係していることがわかってくる。 マジメ人間の日本人が休みなしにマジメにやるので 国際社会で嫌われ者になりがちなのでる。 日本人もこんな点を反省してこの頃ではだいぶ休みを取るようになった。 ただ心配なのは、「マジメに休みを取れ」などということになって せっかくの休日を「有意義」に過ごそうなどと考え過ぎ、休日は増えたが マジメさは変わらない、などということになりそうに思えることである。 河合 隼雄 「こころの処方箋」より
by andantin
| 2015-08-05 15:17
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