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先日ルヴァン美術館の先にあるホテルを会場にして デンマークから来られた児童福祉の専門家ギッテ・クリステンセンさんと デンマークで長年暮らし、ノーマリゼーションの提唱者バンク・ミケルセン記念財団の 理事長をされている千葉忠夫氏の講演、それに引き続き 上のお二人に加えて本城慎之介氏(風越学園設立準備財団理事長、) ハルニレテラスNaturの須永壇氏(ひゅーまにあ軽井沢http://www.ch-j.jp/class/class_karuizawa.php で手工芸・デザインの指導に当たる) の司会で「安心して子育てができる社会へ」と題して パネルディスカッションが行われました。 途中短い休憩はあったものの4時間近くの長丁場 ずっと座りっぱなしで疲れましたが とても興味深いお話とディスカッションが続きました。 デンマークの教育環境は日本の実情と比べると羨ましい限り。 日本とは宗教や文化、国民性が違うのですから 単純に比較はできないかもしれませんが・・・ デンマークでは「ゆりかごから墓場まで」国が国民の生活を保障しており 50%を超える高い税金も皆文句を言わず払うわけです。 選挙の投票率も80%を超える高さで、国民の幸せ感も高い。 日本とのあまりの違いに、声も出ません。 同じ民主主義を掲げる国で、どうしてここまで違うのか? 「自由、平等、博愛」という民主主義の考え方の根本が 日本では少しズレているというか、理解できていないというか よ~く考えてみなくてはならないと思います。 デンマークだけの話ではないと思いますが 高校、大学の進学率は日本のように高くはなく(40%位) 本当に大学教育が必要な医者、弁護士、エンジニア、教授など以外の 職業につくには、職業別の専門学校で必要な技術を学びます。 そして卒業後は立派に社会で通用するので とにかく大学を出なければいい就職ができないと 無理をしてでも高校、大学を目指す日本の教育システムとは 大きな違いがあります。 パネラーのお一人、本城氏は 軽井沢で野外保育「森の幼稚園ぴっぴ」のスタッフとして働いておられ 実際に子供たちとかかわりながらのお話は 机上の空論ではなく、もしこんな保育をするところがあったなら 自分の子供も入れたかったと思いました。 今計画されている風越学園(2020年4月開校予定)は 幼稚園から中学校まで、身障者も一緒に、学年にもとらわれずに 自由な学びの場となるらしく、本当にそのような理念の学校が 軽井沢にできるとしたら、素晴らしい。 今ニュースになっている話題の学校とは正反対の理念です。 これからの日本には、上から言われたことをただ効率的に こなすということではなく、自分で考え判断する訓練を受けた 自己決定力のある人材が必要とされ それには教育が何より大切と考える人たちによって 「風越学園」が生まれようとしています。 この新しい学校のことについては、何かでちらっと情報を見ただけで 詳しいことは何も知りませんでしたが この講演会とディスカッションを聴いたことで概要がつかめました。 この学校の開校までには、行く手に高い壁が立ちはだかることでしょうが 一つ一つクリアしてぜひ実現させてほしいと思っています。
by andantin
| 2017-03-19 11:33
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