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今回の「マタイ受難曲」公演の主催は「すざかバッハの会」。 この会は「バッハの世界」という12回シリーズの講座を礒山先生を講師に迎えて開催しており! その第9回目が今回のコンサートだったのです。 それで公演の前にもレクチャーがあったというわけ。 須坂メセナホールの小ホール(300人収容)で12時30分から1時40分まで 「マタイ受難曲」についての解説。 集まってもせいぜい100人くらいかしら・・・と思っていたのですが 続々と人が集まり300人収容の小ホールぎっしりの聴衆・・・・! 軽井沢で仮にこういう催しをやって、こんなに人が集まるかしら? 礒山先生のレクチャーは今回の新しい演奏形式についてのお話。 「イエスの受難と死」という痛ましくも崇高なドラマを 二つの合唱グループの対話によって表現するというバッハの意図が 今回アメリカと日本の若い演奏家たちの交流によって実現されることは、実に意義深く 「マタイ受難曲」という音楽が時代や国境、宗教を超えて人々に癒しをもたらすことが 実感されるのではないか・・・というようなお話。 特に、今までの演奏スタイルでは合唱の部分は大勢の人数で演奏されるのが 普通だけれど、最近は世界の傾向として一人で歌うというスタイルが 上げ潮になっているという話をされた時、すぐにあることが私の頭に浮かんだ。 それはオリンピックの開会式で歌われる国歌が数年前から (確かアルベールビルの冬季オリンピックと記憶しているけれど) 一人で歌われるようになってきたことだ。 去年の夏の(今年の春?)高校野球の開会式でも、国歌は一人の女子高校生の独唱だった。 こういった流れの背景には何か共通するものがあるように思える。 それは何なのか・・・・・ 数の力に頼ることなく、一人ですっと立っているというようなイメージが思い浮かぶ。 大ホールに移動し2時から公演が始まる。 1000人以上収容の大ホールはほとんどお客で埋まっている。 二階席は中高生が招待されているということだった。 歌の演奏は各パート一人ずつで、レシタティーヴオ、アリア、合唱パートと一人で何役も こなさなければならない人もいる。 主に受難の出来事の報告を受け持っているアメリカチームは表現力豊か。 それに対して遠くから問いかけたり思いやったりという役割の日本チームは 深い内省的な表現。 見た目でもアメリカチームは骨格もがっしりして大きいのに対し 日本チームはスリムで小さく、人種の違いを改めて視覚的、聴覚的に まざまざと感じさせられる。 音楽の質に関しては両者とも同等。 舞台両側に日本語字幕が出るのも良かった。 ストーリーがわかる人、ドイツ語がわかる人でなければ内容を 把握するのが難しく、退屈してしまうかもしれない・・・ 私の隣の人は楽譜持参で時々鉛筆で書き込みまで! 前の席のお坊さん風、作務衣姿に頭陀袋の男性は美しいアリアの時は その坊主頭をぐるりぐるりとまわしながら コラールの時は両腕で頭をかかえるようにして前のめりになって聴いていた。 まだ経験も浅い若手の演奏者たち、時々不安定な箇所もあったけれど 新しい試みに挑戦し、この経験で学んだことを次につなげて大きく成長していくことでしょう。 それにしても一般的に言えば今回のような地味なコンサートに 近隣からのお客もあったでしょうが これだけ大勢の人々が集まるとは驚きでした。 「すざかバッハの会」の活動がきっと素晴らしいのでしょう。 第1グループ: ケンブリッジ・コンツェルトゥス 第2グループ:くにたち i BACH コレギウム
by andantin
| 2009-06-21 17:23
| 音楽
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