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しばらく前の朝日新聞の土曜日に掲載される「再読」というコーナーに ↑ が紹介されていました。 この本は、娘Kが小学生だったころに誕生日のプレゼントか何かで贈った本です。 当時娘はこの本にあまり興味を示さず、きれいなまましばらく家にありましたが 何度も引越しをするうちに処分したのでしょう、なくなってしまいました。 新聞を見、なつかしくなって早速注文し、改めて読んでみるとなかなかためになる。 頭を悩ますような問題にぶつかった時、その問題を解決するためにどうしたらいいのかを あらゆる角度から考えてみる練習の本なのだけれど なにぶん外国人(マリリン・バーンズ)によって書かれているので 内容が子供にはピンとこなかったのかも知れないし 親が一緒に読んで、一緒に考えてやればよかったのかもしれない。 もう 「時、既に遅し」 だけれど・・・・ この本の著者は、外交官としてフィンランド日本国大使館に勤務した経験の持ち主で 現在は北欧文化教育総合研究所の所長をしている北川達夫さん。 フィンランドびいきの私は、フィンランドの教育システムがすぐれているということに 興味があったので、読んでみました。 フィンランドの教育現場で用いられている手法を参考に 1、発想力 2、論理力 3、表現力 4、批判的思考力 5、コミュニケーション力 を訓練するためのやり方が紹介されています。 フィンランドの小学校の国語教育で使われているメソッドということですが 例題にしたがって私もやってみましたが、なかなか難しい。 物事を直感的に判断するタイプの私には、何故そう思うのかという論理力が 欠けていると気づいていましたが、なかなか自分の不得意分野を開拓するのは 難しく、「なんとなく、そう思う」という具合で、論理的に考えることをついつい怠り勝ち。 フィンランドの国語教育には「意見+理由」という型があり 徹底的にこれを練習するらしいのです。 しかも理由は一つではなく、1、なぜなら 2、それに 3、また と3つ挙げなければならない。 以心伝心の伝統を持つ日本文化では、理屈っぽいということがマイナスのイメージとして 受け取られがちですが、違う文化を持つ人間とのコミュニケーションでは いちいち相手に解るように説明しなければ誤解が生まれる。 今の時代、グローバル・コミュニケーションのためだけではなく 日本人同士でも世代や性別が違えば、以心伝心に頼っていては 伝えたいことが伝わらないということは多くあります。 批判的思考力の訓練では、自分にとって当然の理由であっても 相手にとって当然のことであるとは限らないので 「本当にそうかな?」「自分の思い込みかな?」と 自分の発想、論理、表現が不完全であることを自覚し それを補完する手段として、作文の「いいところ」と「悪いところ」を 10個づつ挙げるということがメソッドとして確立されています。 コミュニケーション力の項目をざっと見ただけでも 「他人の話を遮らない」「議論が台無しになるようなことを言わない」 「どのような意見であっても間違いと決め付けない」 「相手の立場になって考える」「違う意見に対処するには」 などが挙げられており こういう教育が日本でもなされていれば・・・・ と国会中継の不毛な議論のやり取りを見る度に思います。 こんな教育を受ければ自己主張の強い国民になってしまうのではという 懸念を抱く人も少なからずいるようですが 著者もフィンランド人の国民性について、日本人に似てシャイな人たちが多く 自己主張が強いというイメージとは程遠いと言っていますが 私も2度ほどフィンランドを旅行で訪れたことがあり その時の印象は「なんて静かな人たち」というものでした。 考えるのはめんどくさいし、良くわからないからと思考停止して 自分よりすぐれた人たちが、ちゃんと考えてくれているのだからと なんでもお任せになってしまわないように 「なぜ?」「ほんとうにそうかな?」と問いかける癖を身につけたいと思います。
by andantin
| 2013-12-07 16:03
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Comments(2)
Commented
by
shinonome
at 2013-12-09 21:19
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確か10歳の誕生日でした。私ってば何にも考えていないんだなぁ〜、こんな本を贈られるくらいだから、と思った少々苦い記憶がありますが、印象的であったことには違いありません。いまだに考えるのは苦手です。
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Commented
by
andantin at 2013-12-10 11:46
:shinonomeさん
たしか算数か理科かのテストで、問題を良く読まない、あるいは早とちりをしてミスをするということが目立った時期があり、この本をプレゼントしたのだと記憶しています。考えてばかりでも疲れますから、行動しつつ考える・・・のバランスでしょうか?
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